全国の盲導犬を支える寄付集め
認定NPO法人全国盲導犬施設連合会 都道府県 : 東京都活動分野 : 福祉 財政規模 : 約1億5000万円 (2014年度) 認定/仮認定取得 : 2011年10月 団体ホームページ : http://www.gd-rengokai.jp/ インタビューご対応: 理事・事務局長 篠田 林歌さん |
全国の盲導犬訓練施設のネットワークとして
全国盲導犬施設連合会は、日本の盲導犬育成団体が連合することで、盲導犬の普及を全国的に推進し、視覚障がい者の自立と社会参加に貢献することを目的に発足した組織です。
これまでに、施設単独では取り組めないような盲導犬の全国的普及活動、盲導犬についての各種相談受付、盲導犬に関する全国調査と情報提供、盲導犬訓練士や盲導犬希望者と盲導犬との歩行訓練を行う歩行指導員の資格認定事業、盲導犬訓練・育成施設の盲導犬無償貸与事業への助成など、様々な活動を、盲導犬訓練・育成施設の協力のもとに、全国の盲導犬事業のネットワークセンターとして活動してきました。
盲導犬育成事業の運営はその大部分が寄付や募金により行われています。そのため、盲導犬の啓発活動、訓練士の養成、犬の繁殖などを行っていくには1施設の力では限界があります。
盲導犬希望者の要請に応えていくためにも各施設が力を寄せ合って、連合会の活動を展開しています。また、盲導犬訓練・育成施設の盲導犬無償貸与事業への助成を積極的に行っています。いただいた寄付・募金等は、盲導犬事業の発展のために活用しています。
認定取得と効果
認定取得のきっかけは、遺贈や相続財産のご寄付のお話を頂いたことです。税制優遇があった方が安心してご寄付いただけるだろうと思い、認定を取得するに至りました。私たちが認定を申請した当時は国税庁による認定でしたが、その当時の認定NPO法人は、NPO法人全体の1000分の1程度という狭き門で、当団体も正式認定まで最初の申請から約2年かかりました。2016年に国税庁からの認定期間が終了するので、現在は新たに所轄庁からの認定取得を目指しております。
私たちは募金収入が全体収入の65%と多く、また寄付も小口の寄付が多いのですが、大口の寄付者にとっては認定であるということは、団体への信用度も高くなるという点で大きなメリットだと感じます。私たちへの寄付者の特徴としては、計画的に、継続してご寄付される方が多いです。
これからの遺贈・相続財産寄付
遺贈のお話は多くいただいておりますが、実際に受けた遺贈は現在1件だけです。
信託銀行が、預金者へ寄付先の案内をする時に、その団体の一つとしてご紹介頂き、その際に、認定NPO法人であること、税制上の優遇があることを合わせて説明しています。私たちもその金融機関にお金を預けているため、こうしたお声がかかるのだと思います。
そうした接点を増やしていくことが、寄付者を開拓する上でも必要なことだと思います。
ファンドレイジングで重要なことは、使い道をしっかりと説明することです。盲導犬を育成するには非常に人手がかかります。そこにかかる人件費にもご寄付を使うことをしっかりと説明することで、寄付者にも納得してご寄付を頂けると考えています。