認定取得後、新事業所開設のために400万円のファンドレイジングに成功

認定NPO法人発達支援研究センター

都道府県 :山形県
活動分野 :生活上に困難を有する子ども・若者支援
財政規模 :約8000万円 (2014年度)
認定/仮認定取得 :2013年3月
団体ホームページ :http://cdss.jp/
インタビューご対応:代表 髙橋 信子さん、加藤はじめさん

生涯発達支援

私たちは、生涯発達支援を目標にしています。設立当初のスタッフは、福祉行政や障がい児教育、心理職として大学等に務めている方が多く、公的機関ではどうしても、年齢で支援が区切られてしまう現状がありました。最初に見ていた子どもが中学、高校、そして就労と進んでいく中で、切れ目のない支援をしたいこと。また、乳幼児から高齢者まで年齢にかかわらず支援したいと考えました。民間の活動では生涯を通しての支援ができるため、任意団体として、2002年に当センターを設立しました。

 

認定NPO法人となった現在では、児童発達支援と放課後等デイサービスの多機能型「ワクワクひろば」、放課後等デイサービス「ワクワクひろば泉」、困難を抱える若者の相談支援「若者相談支援拠点」、不登校・ひきこもり・発達障がい等の方の居場所「フリースペース雨やどり」、若年無業者の就労支援「やまがた若者サポートステーション」、主に発達障がい者を対象にした就労継続支援B型事業所「きら夢」、障がい児者の相談・計画支援「ワクワク相談支援事業所」、カウンセリングルーム「心理生活相談室」など、多岐にわたり活動を行っています。

利用者は、2歳の子どもから50代の方までいらっしゃいます。

 

「ワクワクひろば」の利用児は発達障がい児がほとんどですが、不登校・ひきこもり・若年無業者の当事者の中にも発達障がいを持っている方もおります。大人になってからの就労上の困難や問題点を踏まえて、幼児・児童期の発達課題を考えたり、大人になった当事者の方が、自分が子どもの頃はこうした支援をして欲しかったという声を、下の世代の子どもたちの支援に活かすことが出来るのは、重層的に支援している民間支援の大きな利点と言えます。

 誰もが生きる希望の持てる暖かい地域作りを目指したいと思います

 ” 共に生きよう!! 支え合って ”

 

認定取得と寄付集め

認定を取得するきっかけは、寄付者の方から「学校法人に寄付をすると控除があるが、NPO法人にはそういう仕組みはないのか」と言われたこと、また、相続財産の寄付の話があった際、直接では控除が受けられないため、山形市のファンドを経由してもらったことなどです。

また、代表の親戚が仙台で税理士をしているのですが、その方が認定NPO法人について研修で学び、「認定を取得してみないか」と声をかけてくれたことも申請を決めるきっかけとなりました。

 

認定を取得したことで、社会的に信頼されている組織になったと感じます。助成金の獲得や、行政との関係など、認定NPO法人であると信用していただけます。劇的に寄付者が増えたということはありませんが、私たちは個人の寄付者が多いので、その方々に、寄付の控除が受けられると説明できることはメリットだと感じています。

 

「きら夢募金」で予想以上の寄付が

認定を取得した頃、就労継続支援B型事業所を開設するため、「きら夢募金」という募金活動を行っていました。ダイニングカフェきら夢の調理・接客、ワクワクひろばへの給食配達、受諾作業等を予定していたため、改装等の事業所立ち上げ資金が必要でしたので、これまで寄付のお願いをしてこなかった地元の企業などにも、山形市の企業一覧などを見て、ご寄付の依頼文書を送りました。

最初は200万円いけばと思っていましたが、予想以上の反響で、当センター支援会員をはじめ地元企業や医師の方などからもご寄付を多くいただくことに。結果、総勢125名の方からご寄付をいただき、総額で400万円を達成しました。この募金をきっかけに支援会員にもなってくださった方もいらっしゃいます。「きら夢募金」でいただいた皆様のお気持ちを、事業所を利用するメンバーにもずっと伝えていきたいと思っています。